日本社会の高齢化、また都市部一極集中という流れは、2024年になっても大きな変化はなく、相変わらず深刻な社会問題となっています。
こうした問題と併せて必要とされるのが、一人暮らしの方の安否を遠く離れた土地から確認する手段です。
具体的には若い世代が都市部に行き地方部に残った高齢の両親を見守る手段が必要であるということ。
また地方部から進学や就職のため都市部に出た若者の一人暮らしを見守る手段も必要といえるかもしれません。
遠隔地からの安否確認はもはや社会インフラといっても過言ではありません。では、実際どのような安否確認方法があるのか?
実例を中心に、一人暮らしの安否確認をするシステムやその方法に関して紹介していきましょう。
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一人暮らしの安否確認は重要な社会インフラ
そもそも一人暮らしというのは、若者も高齢者も関係なく、何か問題が起きた時に周囲の方が気づきにくいという問題があります。
特に高齢者の一人暮らしの場合、防犯上の不安に加え、体調面が急変するという可能性も高く、離れて暮らす家族にとっては心配の種といえるでしょう。
そこで注目されているのが、一人暮らしの方の安否を確認するシステムです。現代日本において、こうした安否確認の方法が社会インフラと言われるほど重要になった背景を考えてみましょう
歯止めの利かない社会の高齢化
厚生労働省の発表によると、2023年の出生数は75万8631人。これは統計開始以来最低の数字であり、2022年と比較しても5.1%減と大きく減っています。
また、日本国内において、人口が大きく増えた、いわゆる「第二次ベビーブーム」に誕生した世代が、2024年現在50代に差し掛かっています。
人口が大きく増加した世代の年代が上がり、新たに誕生する子供が少ないという、深刻な高齢化が日本の抱える大きな問題といえます。
高齢者の数が増えれば、当然一人暮らしの高齢者も増加しているということになるでしょう。増加傾向にあると予想される一人暮らしの高齢者の方の安否を確認する技術や手段は、現代日本には不可欠となっています。
変わらぬ都市部集中の流れ
子供の数は減り続け、高齢者の割合が増えている傾向の現代日本。もうひとつの問題が一極集中という問題です。
総務省の発表によると、2023年には東京都への転入人口は68,285人。東京都からほかの道府県に転出した人口に対し、転入してきた人口がこれだけ多かったことになります。
転入人口が多かったのが東京都や大阪府、福岡県などいわゆる大都市部。日本全体の人口は減少の一途ですが、反面都市部に移り住む方が増えているということになります。
仕事や進学のために都市部に移り住む方が増えているということは、それだけ地方部の若者が減っているということ。つまり、地方部で一人暮らしをする高齢者が増えているともいえます。
一人暮らしの特に高齢者の方を見守る、安否確認のシステムが重要な社会インフラであると考えるのは当然かもしれません。
いろいろな安否確認サービス
一人暮らしの方の安否確認をするためのシステムは、現代日本において重要性を増しているとも言えます。
では、実際にどのような方法があるのか。その具体的な方法に関して紹介していきましょう。
スマホアプリを活用したサービス
まずはスマホアプリを活用する安否確認のサービスです。スマホアプリを利用するメリットはなにより手軽なこと。
見守る側と高齢者がそれぞれスマホを持っており、アプリをインストールすれば利用できるという使いやすさが大きなメリットです。
また、無料で利用できるアプリも多く、経済的な負担が少ないというのもメリットでしょう。
一方デメリットは本格的な安否確認までは難しいという点。スマホアプリを利用しますので、センサーやカメラを利用しない方法が中心となります。そのためリアルタイムでの安否確認が難しく、また、緊急時の対応には向かないというデメリットがあります。
スマホアプリによる見守りには多くのパターンがあり、定期的にメッセージを送るものや、スマホの使用状況を利用したものなどがあります。
郵便局のみまもりサービス
実際に一人暮らしの高齢者の安否を確認するのであれば、人の目で確認するのがもっとも確実です。そんなサービスを提供しているのが郵便局のみまもりサービスです。
このサービスでは、月に1回郵便局員が一人暮らしのお宅を訪問し、体調面などに関して実際に会話をしてくれます。
実際に人の目で安否の確認ができ、その結果は見守る方に写真付きで送信されるため、安心感の高いサービスといえるでしょう。
月1回だけの訪問では頻度の面で不安という方には、毎日電話をするサービスや、緊急時に警備会社が駆けつけるサービスもあります。
民間の見守りサービス
一人暮らしの高齢者などを見守りサービスを提供している中には、いわゆる民間企業のサービスもあります。民間企業にもいろいろあり、自社が持つサービスを安否確認に活用するというケースも少なくありません。
後に紹介する、ガス会社や警備会社、さらに家電メーカーの提供するサービスがこれにあたります。
それ以外に、安否確認サービスをメインにしている民間企業もあり、こうした企業のサービスを利用するというのも1つの方法です。
安否確認の方法はそれぞれですが、こうした安否確認専門のサービスは、人感センサーを設置するといった方法が中心となります。
高齢者の方が何か操作をする必要がなく安否確認ができるため、多くの方が利用しやすいサービスといえるでしょう。
東京ガスの見守りサービス
人が生活するために基本的に必要となるのがインフラです。生活のためのインフラというと、電気、ガス、水道が中心となりますが、こうした基本インフラを活用した見守りサービスもあります。
その中の1つ、東京ガスでは、ガスの使用頻度を活用した見守りサービスを提供中。24時間ガスの開閉がなかった場合には電話連絡をして安否を確認するなどのサービスがあります。
警備会社の見守りサービス
見守りサービスとして、心強いという点では、警備会社による見守りサービスが挙げられるでしょう。
警備会社による見守りサービスでは、一人暮らしをしているお宅にセンサーを設置し、一人暮らしをされている方の動きを24時間体制で見守ってくれます。
毛尾会社を利用するメリットは、体調面やケガといった問題に対応できるだけではなく、不法侵入などの防犯面でも活用できるという点。より幅広いサービスの提供が受けられると言ってもいいかもしれません。
家電製品を活用したサービス
少し変わったところでは、家電製品を利用した見守りサービスがあります。
見守り家電とも言い手軽に導入できる見守りサービスとして人気です。
家電メーカー象印では、自社のマホービンの使用状況を見守る側の方に通知するという「みまもりホットライン」というサービスを提供しています。
マホービンはレンタルで、マホービン自体に通信機能が搭載されているため、余分な機器の設置は不要。
見守る側は、マホービンの使用状況から、不審な点があれば直接連絡ができるということになります。
まとめ
一人暮らしの方を見守りたい、特に高齢者の方の安否を確認したいという方は増えてるかと思います。こうした方におすすめなのが、多くの企業などが提供する安否確認のサービスです。
手軽に始められるのがスマホアプリを利用したサービスですので、まずはこのサービスを利用し、不足を感じた場合にはほかのサービスの利用を考えるといいでしょう。
この記事では高齢者を中心に考えましたが、こうしたサービスは若い方の一人暮らしを見守ることにも活用できます。
家族内などでよく話し合い、しっかりと見守れるようにしておくようにしましょう。
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