「高齢者の水泳のデメリットは？」
「高齢者が水泳をしても大丈夫？」
上記のように、高齢者が水泳をするデメリットについて気になっている方も多いでしょう。
高齢者が水泳をするデメリットは、怪我や転倒のリスク・心血管系への負担・感染症のリスクなど、さまざまなものがあります。
本記事では、高齢者の水泳のデメリット4選について詳しく解説していきます。
デメリットだけではなく、メリットもあわせて紹介していくので、高齢者の水泳を検討している方はぜひ参考にしてください。
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高齢者の水泳のデメリットとして、以下の4つが挙げられます。
- 怪我や転倒のリスクが高い
- 心血管系に負担がかかる
- 感染症のリスクが高い
- 通うことに手間がかかる
それぞれのデメリットを詳しく解説していくので、水泳を検討している場合はしっかり確認しておきましょう。
怪我や転倒のリスクが高い
高齢者が水泳をすることのデメリットの1つ目は、怪我や転倒のリスクが高い点が挙げられます。
高齢者は筋力が低下したり、バランス感覚が衰えたりしているため、プールサイドで転倒するリスクが高いです。
濡れた床面は滑りやすく、骨折や外傷などにつながる可能性があります。
また、プールサイドに限らず、水中でも急な動作や無理な姿勢をとることで怪我をする危険があります。
高齢者でも実践しやすいような泳ぎ方に限定して、少しずつ可動域を増やしながら水泳を楽しむことがおすすめです。
さらに、プール施設で着替える際にも、怪我や転倒のリスクがあります。
一人で着替えが難しくなっている高齢者の方は、周囲の方にサポートしてもらいながら着替えることを推奨します。
心血管系に負担がかかる
高齢者が水泳をすることのデメリットの2つ目は、心血管系に負担がかかる点です。
水泳は全身を使った運動になるため、心臓に大きな負担がかかります。
特に高齢者の場合は、心機能が低下しているケースも多いため、水泳をする際には注意が必要です。
高血圧や動脈硬化が進行している高齢者は、水泳で心臓や血管に負担がかかる可能性が高いため、医師に相談してから行うようにしましょう。
また冷たい水に急に入った場合は、血管収縮を引き起こす可能性があるため、血圧が急上昇する場合があります。
急な血圧の変化は、高齢者にとって悪影響となるケースが多いため、注意しておきましょう。
感染症のリスクが高い
高齢者が水泳をすることのデメリットの3つ目は、感染症のリスクが高い点です。
自宅にプールなどの泳げる環境があれば心配は少ないですが、不特定多数が利用するプール施設は感染症のリスクがあります。
特に高齢者は免疫機能が低下している場合が多いため、水中の細菌やウイルスに感染する可能性がある点に注意が必要です。
プールの水質管理が不十分な場合は、大腸菌や緑膿菌などの皮膚感染症に発展しやすいです。
また、更衣室やシャワー室では、白癬菌による水虫に感染するケースも少なくありません。
プール施設は湿度が高いため、病原体が繁殖しやすい環境になっています。
そのため、呼吸器系の感染症のリスクも増加する点に気を付けておく必要があります。
特に免疫抑制剤を使用している高齢者は、水泳をすることによるリスクがかなり大きいため、医師に相談しておきましょう。
通うことに手間がかかる
高齢者が水泳をするデメリットの4つ目は、通うことに手間がかかる点です。
運動機能が低下しているため、外出をすることを億劫に感じてしまう高齢者も少なくありません。
また、車でプール施設に通う場合でも、高齢者の運転には危険が伴うため、注意しておく必要があります。
公共交通機関を使用する方法もありますが、田舎の場合は利便性が悪く、プール施設に通いづらいケースも多いです。
しかし、通いづらいからと言って、高齢者が運転をすることに不安を感じている方も多いでしょう。
田舎暮らしの高齢者が車の運転を何歳までできるのかが気になる方は、以下の記事も参考にしてください。
高齢者の水泳のメリット5選
高齢者の水泳のデメリットについて解説しましたが、ここからはメリットも紹介していきます。
高齢者の水泳のメリットは、以下の5つです。
- 身体への負担が軽減する
- 心肺機能が向上する
- ダイエット効果が得られる
- 周囲とのつながりが生まれる
- 天候に左右されず運動ができる
デメリットだけではなく、メリットも理解しておくことで高齢者が水泳をするべきかという妥当性を判断できるようになるでしょう。
身体への負担が軽減する
高齢者が水泳をするメリットは、身体への負担が軽減することです。
水中にいることで浮力が働くため、身体負担の軽減が期待できます。
「陸上で行う運動は強度が高くて取り組めない」という方でも、水中であれば簡単に行えるケースも多いです。
運動後の痛みや疲労も軽減されるため、水泳は高齢者にとって大きなメリットです。
また、陸上と異なり、水中では転倒のリスクがほぼないため、入水してしまえば怪我をしづらい点もおすすめできます。
水泳は重力による負担を抑えた状態で運動ができるため、運動習慣のなかった高齢者でも比較的取り組みやすいでしょう。
心肺機能が向上する
高齢者が水泳をするメリットの2つ目は、心肺機能が向上する点です。
水泳は全身を使った有酸素運動として注目されており、心臓や肺の機能を向上させる働きが期待できます。
水圧による負荷を受けた状態で呼吸をすることになるため、呼吸筋のトレーニングにもなります。
しっかりと息を吸うという習慣が身に付き、呼吸法の改善ができる点も高齢者が水泳をするメリットです。
そのほか、血管の弾力性を回復させたり、動脈硬化予防につながったりする効果があると言われています。
血圧などに不安がある高齢者は、医師に相談したうえで水泳を行ってみましょう。
ダイエット効果が得られる
高齢者が水泳をするメリットの3つ目は、ダイエット効果を得られることです。
高齢者は生活習慣病に罹患しているケースが多く、体型を気にしている方も少なくありません。
水泳はウォーキングに比べて、消費カロリーが2.5倍ほど多いため、十分なダイエット効果を期待できます。
また、水泳は全身を使った運動であり、筋肉量の維持や増加にも効果的です。
筋肉があれば基礎代謝量が上がり、水泳をしていないタイミングでもカロリー消費量が増えます。
ダイエットを考えている高齢者は、水泳を検討してみるのがおすすめです。
周囲とのつながりが生まれる
高齢者が水泳をするメリットの4つ目は、周囲とのつながりが生まれる点です。
水泳ができるスポーツクラブや公共施設では、高齢者向けのレッスンが用意されているため、同世代の方と接する機会が多くなります。
また、インストラクターとコミュニケーションを取る機会も増えるため、孤独を感じづらくなる点も魅力的です。
高齢者向けのレッスンを受ける中で、水泳が趣味になったり、目標が生まれたりすることで、生きがいを持って老後を過ごせるようになるでしょう。
孤独の増加・認知症リスクの上昇などの問題につながる恐れもあるため、趣味がない高齢者は水泳を始めてみることがおすすめです。
趣味がないとどうなるのかについては、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
天候に左右されず運動ができる
高齢者が水泳をするメリットの5つ目は、天候に左右されず運動ができることです。
屋内のプールを利用すれば、季節や天候の影響を受けないため、1年間を通して安定した運動習慣を身に付けられます。
高齢者は体温調節機能が低下しており、暑がりまたは寒がりな高齢者も少なくありません。
しかし、屋内のプールであれば、外気温の影響を受けずに水泳を続けられます。
屋内での水泳であれば、紫外線によるダメージもないため、暑い季節でも長時間の運動が可能です。
高齢者が暑がりな理由や寒がりな理由が気になる方は、以下の記事も参考にしてください。
高齢者の水泳のデメリットを抑えて適切に活用しよう
本記事では、高齢者の水泳のデメリットについて詳しく解説しました。
怪我・転倒・感染症のリスクに加えて、心血管系に負担がかかるなどのデメリットがあります。
しかし、水泳はデメリットだけではなく、メリットも数多くあるため、効果的に活用することで高齢者のQOL（生活の質）を上げられます。
水泳のデメリット・メリットをしっかりと把握した上で、適切に活用していきましょう。
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