高齢者の生活習慣病を知りたい|種類の特徴と引き起こすリスク・予防対策を解説

高齢者に多く見られる生活習慣病は健康寿命を縮め、介護が必要となる大きな要因のひとつです。

高血圧・糖尿病・がん・脳卒中・心疾患などは、日々の生活習慣と深く関係しており、予防と管理がとても重要になります。

この記事では、代表的な生活習慣病の種類やそのリスクを解説します。

高齢者が注意すべきポイント、食事・運動・睡眠・嗜好品などの日常生活でできる予防対策も詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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目次

生活習慣病とは

生活習慣病とは、以下のような生活スタイルが関係して発症・進行する病気を指します。

  • 日々の食事内容
  • 運動の習慣
  • 休息の取り方
  • 飲酒・喫煙

こうした病気は多くの場合、自覚症状がなく徐々に進行していくことが多いです。

定期的な健康診断で体の状態をチェックし、発病を防ぐためにも早めに生活習慣を見直すことが重要です。

生活習慣病の種類

生活習慣病と一口に言っても種類は多岐にわたり、身体のさまざまな部位や機能に影響を及ぼします。

ここからは代表的な生活習慣病について、それぞれの特徴や注意点を解説します。

高血圧性疾患

高血圧性疾患とは、血圧が慢性的に高い状態が続くことで心臓や血管に大きな負担がかかり、さまざまな病気を引き起こす病気です。

特に安静時でも血圧が基準値を超えている場合は、心臓が常に無理を強いられ、血管も傷つきやすくなります。

その結果、動脈硬化が進み、脳や心臓の重大な病気へとつながるリスクが高まるため注意が必要です。

このような高血圧の原因は、以下のような生活習慣が大きく関わっています。

  • 塩分の摂りすぎ
  • 肥満
  • ストレスの蓄積
  • 運動不足

また、遺伝的な体質や腎臓の病気などが背景にある場合もあります。

糖尿病

糖尿病は、血液中の血糖(ブドウ糖)の濃度が過剰に高くなる疾患です。血糖値を調整する機能がうまく働かなくなり、結果として高血糖の状態が慢性的に続くことになります。

進行すると、以下のようなさまざまな合併症を引き起こす可能性があります。

  • 末梢神経の障害
  • 視力の低下
  • 腎臓の機能不全

また、糖尿病が原因で動脈硬化が進行すると、脳卒中や心筋梗塞といった重大な疾患のリスクも高まります。

初期段階ではほとんど症状が現れないことが多いため、診断を受けた際には放置せず、食生活や運動習慣などを早めに見直すことが大切です。

がん

がんは、体の中で細胞が突然変異を起こして身体の組織に異常な細胞ができる病気です。

遺伝子が傷つくことで、普通の細胞ががん細胞に変わり、周りの組織や他の臓器に転移してしまうこともあります。

食生活・運動・休み方などの生活習慣ががんの発生や進行に大きく関わっているため、現代ではがんも生活習慣病の一つとして考えられているのです。

日本では1981年から、がんが亡くなる原因の一番多い病気となり、「今では2人に1人ががんにかかり、3人に1人ががんで亡くなる」と言われるほど身近な病気になっています。

脳血管疾患(脳卒中)

脳血管疾患(脳卒中)は、脳の血管に異常が起こることで脳の細胞が損傷する病気の総称です。

主に、脳の血管が破れて出血するタイプと、血管が詰まることで血流が止まるタイプの2つに分けられます。

発症の大きな原因には、動脈硬化や高血圧、喫煙などの生活習慣が関係しています。

また、運動不足・睡眠不足・ストレス・飲酒も発症を促す要因となることがあるのです。

脳血管疾患は後遺症が残ることが多く、重い介護状態になる原因として最も多い病気の一つです。

疑いがある場合は、早めに医療機関を受診する必要があります。

心疾患

心疾患とは、狭心症や心筋梗塞など、心臓に関わるさまざまな病気の総称です。動脈硬化が進むことで発症しやすくなります。

狭心症は心臓へ血液を送る血管が狭くなり、血流が妨げられる状態を指します。

一方、心筋梗塞は血栓ができて血管が完全に塞がり、心筋への血流が止まることで心筋細胞が壊れてしまう病気です。

動脈硬化は加齢やLDL(悪玉)コレステロールの増加によって進みやすく、特に内臓脂肪が多いと心疾患のリスクが高まるため注意が必要です。

また高齢者や糖尿病の方は、狭心症や心筋梗塞が起きても痛みを感じにくい場合があり、不整脈や倦怠感などの症状が現れることもあります。

肝硬変

肝硬変は、肝臓の細胞が炎症によって壊され、その修復が繰り返されるうちに肝臓が硬く変化し、正常な働きができなくなる病気です。

病状が進行すると、以下のような症状が現れることがあります。

  • 腹部に水がたまる
  • 腹水や皮膚や目が黄色くなる
  • 吐血

主な原因としては、肝炎などの肝臓の疾患や、過度なアルコール摂取が挙げられます。

慢性腎不全

慢性腎不全は、腎臓の働きが徐々に衰え、正常に機能しなくなる病気の総称です。

糖尿病腎症や慢性糸球体腎炎、腎硬化症などが慢性腎不全に含まれ、病状が進むと人工透析や腎臓移植が必要になることもあります。

また、糖尿病・肥満・心疾患・脳血管疾患と深く関わっており、不健康な生活習慣が発症リスクを高める要因となります。

生活習慣病は介護のきっかけになる

生活習慣病が原因で起こる脳卒中や骨折、転倒がきっかけで介護が必要になるケースも少なくありません。

厚生労働省の調査によると、介護が必要となる原因のうち、生活習慣病に関連する病気は全体の約3割を占めています。

特に、要支援認定を受ける方の多くは「関節疾患」が原因であり、転倒や肥満による関節の損傷が影響していると考えられているのです。

要介護者では認知症に次いで脳卒中が多く、脳卒中は高血圧など生活習慣病が主な原因です。

骨折などで長時間寝たきりになると、身体の衰え(フレイル)が進み、健康寿命がさらに短くなるリスクもあります。

このように生活習慣病を放置すると病気が知らず知らずのうちに進行し、介護が必要になる可能性が高まるため、高齢者にとって非常に重要な課題と言えるでしょう。

参考:厚生労働省|2019年 国民生活基礎調査の概況

高齢者の生活習慣病が引き起こすリスク

高齢者が生活習慣病を発症すると、以下のような症状が現れやすくなります。

  • 認知症
  • 日常生活動作(ADL)の低下
  • フレイル(虚弱)

特に高血圧や糖尿病は脳の血管にダメージを与え、認知症のリスクを高める原因となります。アルツハイマー型認知症は進行が早く、日常生活の支障から介護が必要になることが多いです。

また、高齢者は筋力低下に肥満が加わる「サルコペニア肥満」になりやすく、これが日常生活動作の低下を招き、転倒や骨折のリスクを高めます。

フレイルも生活習慣の乱れや筋力低下と関係しており、生活習慣病の予防・改善が重要です。

以下の記事ではフレイル予防について解説しているので、合わせて参考にしてください。

生活習慣病の予防対策

生活習慣病を防ぐためには、日々の生活を見直すことが大切です。

ここからは、生活習慣病のリスクを減らすために意識したい5つのポイントについて詳しく解説します。

食事

生活習慣病の予防・改善には、まず食生活を見直すことが欠かせません。

特に偏った食事や食べ過ぎを避け、バランスの取れた食事を心がけることが大切です。

高齢になると食が細くなったり、栄養の吸収力が落ちたりするため、知らないうちに栄養不足に陥るリスクがある点にも注意しましょう。

また、「高血圧は脳卒中や心臓病の引き金になりやすく、その対策として減塩が効果的」とされています。

減塩に関しては、以下のように日常の食事で工夫するのも良いでしょう。

  • だしを活用して塩分を控える
  • しょうゆやソースを直接かけずに小皿に出して使う
  • ハムやソーセージなど塩分の多い加工食品を控える

以下の記事では高齢者の食事で気を付けたいことを解説しているので、気になる方は合わせて参考にしてください。

運動

日常的に身体を動かすことは、糖尿病・心疾患・脳卒中・がんなど、さまざまな生活習慣病の予防に役立つといわれています。

「運動が苦手」「年齢的に体が動かしづらい」と感じている人もいるかもしれませんが、生活習慣病の予防に必ずしも激しい運動は必要ありません。

軽い体操や散歩のような無理のない動きでも、継続することで効果が期待できます。

大切なのは自分の体調や体力に合わせて、日々少しずつでも体を動かす習慣を取り入れることです。

以下の記事では、高齢者の運動量の目安を解説しているので、合わせて参考にしてください。

睡眠

厚生労働省によると、睡眠不足は肥満・高血圧・循環器系の病気を招くリスクを高めることがわかっています。

また、「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、生活習慣病の予防には1日約7時間程度の睡眠が効果的だとされています。

質の良い眠りを得るには、以下のことを意識しましょう。

  • 朝食をきちんととる
  • 軽い運動を習慣にする
  • 寝室の環境を整える

高齢になると睡眠時間が短くなる傾向もありますが、眠れない・寝つきが悪いといった悩みが続く場合は、早めに専門家へ相談するのがおすすめです。

参考:厚生労働省|健康づくりのための睡眠ガイド2023

飲酒・たばこ

飲酒とたばこも生活習慣病の引き金となるため、控えることが大切です。

飲酒は過剰に摂取すると認知症やアルコール依存症、肝臓の病気を招くリスクが高まります。

飲む量が多く長期間にわたるほど、アルコール性肝疾患の危険性が増すため注意が必要です。

日本人の適量の目安は1日あたり純アルコール約20gとされており、高齢者にはより少ない量が推奨されています。

一方たばこは、がんや脳・心血管疾患、肺の病気などの発症リスクを大きく高めることが明らかになっています。

周囲の協力や禁煙外来の利用も、成功につなげる手段となるでしょう。

高齢者の生活習慣病の予防には生活の見直しが大切

生活習慣病は、食事・運動・喫煙・飲酒など日々の習慣が原因で発症・進行する病気です。

高血圧・糖尿病・がん・心疾患などが代表的で、進行すると認知症や要介護のリスクも高まります。

予防には、バランスの取れた食事・適度な運動・十分な睡眠・節度ある飲酒・禁煙が大切です。

高齢の親御さんの健康が気になる方は、まずは日々の生活習慣を一緒に見直すことから始めてみてください。

大切なご家族の元気な毎日を守るために、できることから少しずつ取り組んでいきましょう。

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この記事を書いた人

電球型高齢者見守りサービス「ハローライト」の開発・販売を行っています。見守りサービスに関する基礎知識からサービスの選び方までわかりやすく解説。自社サービスに偏ることなく中立な立場から記事を執筆いたします。

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