孤独死が20代の若者に意外と多い原因は?予防・対策方法まで

近年増加傾向にある孤独死。孤独死という言葉を聞くと、ほとんどの人が高齢者を想像しますよね。

しかし、最近では若者の孤独死が社会問題となってきているのをご存知でしょうか。

本記事では、20代に多い孤独死の原因と特徴を紹介します。本記事を読めば、予防や対策方法までわかるので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

目次

孤独死全体のうち20代の若者は何割?

一般社団法人日本少額短期保健協会の2015年4月〜2022年3月までのデータによると、孤独死全体の4.4%が20代の若者です。人数にすると、6,727人中331人が20代となっています。

ほかの年代と比べると、決して多い数値とは言えませんが、社会全体で問題視する必要があるといえるでしょう。

男女比は?

男女比についても確認しておきましょう。

20代で孤独死された方は331人でしたが、男女比にすると男性243人、女性88人と男性の方がやや多い数値となっています。

しかし、男女で分けたときの割合は、男性全体5,522人に対して4.4%、女性全体1,107人に対して7.9%と、女性の割合の方が高いことがわかります。

このことから、20代だけで見ると男性の方が多いですが、男女で分けたときの割合は、20代女性の方が高いといえるでしょう。

若者の孤独死の原因を分析

日本少額短期保険協会が発表したデータによると、孤独死の原因のほとんどが「病死」で、その割合は、66.8%と半数以上を占めています。しかし、20代だけで見ると、その原因は「自殺」となっているのが現状です。

20代で孤独死した自殺者の割合は、全体で26.3%と、他の年代と比べても1番高い数値です。男女別で見ると、男性で22.8%で2番目に高い数値、女性で38.3%と1番高い数値となっています。

また、30代から40代まで見てみると、30代で24.7%、40代で20.4%と、20〜30代だけでも半数、20〜40代で7割近くの方が「自殺」で亡くなられているのです。

それほど、若者の孤独死の多くが「自殺」であることがわかります。

若者の自殺・セルフネグレクトの原因とは?

若者の自殺の原因は、「社会的孤立」「精神的問題」「経済的問題」が挙げられます。

現在の若者は、SNSの普及により他者とのコミュニケーションが減り、友人や家族と対話する機会も減っています。また、人間関係や仕事によるストレスやうつ病などの精神的な問題も原因の1つです。

さらに、経済力不足による栄養不足や、適切な治療が受けられないなども、若者の自殺の原因となっています。

最近では、セルフネグレクトも孤独死の原因です。

セルフネグレクトとは、生活環境や栄養状態が悪化していても、それを維持したり、改善したりできない状態のことを言います。家事が苦手な高齢者に多いイメージがあるかもしれませんが、最近の若者にも多いようです。

若者に多い原因は、「病気」や「環境」「個々の性格」などが、予想されます。

例えば、若年性アルツハイマーにより物事の判断ができなくなり、ものが捨てられなくなったりすることです。また、「誰かに頼ることが苦手」「自分でなんとかする」といったプライドなども原因の1つとなります。

孤独死につながりやすい若者の特徴

孤独死につながりやすい若者の特徴は、以下の3つが挙げられます。

  • 理想と現実にギャップがある
  • 部屋が汚い・自炊をしない・外出をしない
  • コミュニケーションの機会が少ない

それぞれ解説していきます。

理想と現実にギャップがある

まず、理想と現実にギャップがあることが挙げられます。

孤独死する若者の多くが、初めからそういった特徴を持っていたわけではありません。高い理想を持ちながら社会に出てきた方も多くいますが、その理想と現実にギャップがありすぎて、失望してしまう方もいます。

本来であれば、現実に目を向けて理想に向かって行くところを、認めたくないために失望したままとなってしまうようです。

そういった方はプライドも高い傾向にあるため、孤独死につながってしまう傾向にあります。

部屋が汚い・自炊をしない・外出をしない

部屋が汚い・自炊をしない・外出をしないなどの快適な日常生活が遅れていない方も、孤独死につながりやすい若者の特徴になります。

部屋が汚いことは、衛生面だけではなく精神面にも関わってきます。活力が湧かなくなり、その結果、自殺を選択する方も多く見られます。また、部屋が汚い方のほとんどが、自炊をされていません。食への興味が薄れてくることで、コンビニ弁当で済ませることが多くなります。決してイコールではありませんが、悪循環になりやすい傾向があるようです。

そして、外出をしないことも特徴の1つです。外出しないことで、体に必要な「セロトニン」と呼ばれる幸福ホルモンの分泌が減少します。それにより、セロトニンの働きであるストレス軽減や、免疫力の低下が起こり気分が上がらなくなります。

コミュニケーションの機会が少ない

最後がコミュニケーションの機会が少ないことです。

20代で孤独死された方の家族からは、「もっとコミュニケーションをとっていれば…」と後悔されている方がほとんどです。

本来であれば1番の味方であるべき家族や、身近な友人とコミュニケーションができているはずですが、人付き合いが苦手というところからコミュニケーションをとる機会が少ないのが現状です。それにより孤独死につながりやすくなります。

まとめ

今回の記事では、孤独死が20代の若者に多い原因や、特徴などを紹介してきましたが、いかがでしたか?

若者の孤独死の原因は「自殺」が最も多いですが、それを防ぐためには、社会的問題、精神的問題、経済的問題など、さまざまな側面からのアプローチが必要です。

また、日頃からのコミュニケーションも不可欠です。身近に1人暮らしの若者がいる方は、SNSなどのツールを使ったり、直接会いに行くなど、日々のコミュニーケーションをとっていくことが大切です。

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この記事を書いた人

電球型高齢者見守りサービス「ハローライト」の開発・販売を行っています。見守りサービスに関する基礎知識からサービスの選び方までわかりやすく解説。自社サービスに偏ることなく中立な立場から記事を執筆いたします。

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