一人暮らしをしている親が認知症になったら？受けられるサービスを解説

「一人暮らしをしている親が認知症かもしれない…」

「認知症になったらどのようなリスクが考えられる？」

高齢者が一人暮らしをしているだけでも心配なのに、認知症となるともっと不安になりますよね。

そこでこの記事では、「そもそも一人暮らしは認知症になりやすいのか」を解説したうえで、認知症の高齢者に起こりうるトラブルを紹介します。

また、認知症の一人暮らしでも受けられるサービスも合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

一人暮らしは認知症になりやすい？

高齢者の一人暮らしで認知症になるのかは、一人暮らしの状況によります。

一人暮らしをしている中で、以下のような生活になっている場合は注意が必要です。

• 人との会話が少ない
• 人との交流が少ない 

認知症対策には、 社会とのつながりや人との交流が大きく関わっています。

それは人との交流には、「約束」と「会話」の2つが関係しているからです。

誰かと約束して「家を出る時間を考えたり、交通手段を考えたり」と頭を使うため、脳を活性化できます。

 よって、一人暮らしで日常生活の中で交流がなくなってしまうと、認知症になりやすいと考えられるのです。

高齢者の一人暮らしについては以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

一人暮らしの親の認知症に気づいたら

一人暮らしをしている親が認知症になっているのに気づいたら、以下のことを行いましょう。

1. 認知症の診断を受ける
2. 介護認定を申請する
3. 生活の状況を把握する

何かあったときのために、必要な手順を理解しておくことが大切です。 

1.認知症の診断を受ける

まずは認知症の診断を受けてもらいます。本人が安心できるように、かかりつけ医に相談するとよいでしょう。 

かかりつけ医がない場合は、 認知症専門の以下の医院に相談してください。

• 脳神経内科
• 脳神経外科
• 精神科
• 心療内科

認知症の状態によって、今後の対応が変わることを覚えておきましょう。

2.介護認定を申請する

認知症の診断を受けたら、介護認定を申請します。

介護認定の申請は、本人が住んでいる市区町村の役場窓口で行ってください。

申請時は以下の持ち物を用意しておきましょう。

• 身分証
• マイナンバーカード
• 介護認定の申請書
•  介護保険被保険者証または 健康保険証 

3.生活の状況を把握する

 ご家族が本人の生活状況を把握しておくことも大切です。

以下のような生活状況を、メモしておきましょう。

• 何ができないのか
• どんなサポートが必要か
• 一緒に暮らすべきか

本人の様子が、日・時間帯によって変わることがあるため、継続的に接するようにしてください。

また、 本人がかかっている病院やお金についても把握しておくことも大切です。

認知症によって持病のお薬が服用できていないことがあるかもしれません。 

お金の管理が難しくなる可能性もあるため、収入状況や財産などの今まで本人しか知らなかったことを把握することが大切です。

一人暮らしの認知症の高齢者に起こりうるトラブル

一人暮らしの高齢者が認知症になると、以下のような様々な問題に直面する可能性があります。

• 心身機能の低下
• 火災トラブル
• 行方不明・ 事故
• 薬の飲み忘れや過剰摂取
• 金銭トラブル 

心身機能の低下

認知症になると、物忘れや注意の状況への対応が難しくなり、外出する機会が減る傾向にあります。そうなると家の中に閉じこもりがちになり、体を動かす機会が減って足腰の筋力が衰えて体力も低下し がちです。

 同時に脳への刺激も低下して、認知症が進行する恐れもあります。

家の中に引きこもることを予防するためには、本人が認知症を理解できるように周囲から働きかけることが大切です。

また 後から解説する介護保険サービスなどを利用して外出の機会を確保し、 新たな出会いを楽しんだり体を動かしたりすることも効果的でしょう。

火災トラブル

一人暮らしの高齢者が認知症になると、火災トラブルを起こす恐れもあります。

 例えば仏壇のロウソクや石油ストーブなどは、 高齢者の一人暮らしの場合、特に火事のリスクが懸念されます。

火事を引き起こした場合、本人だけでなく周りの環境にも大きな被害を与えてしまうため、必ず予防しなければいけません。

火災トラブルを回避するためには、 コンロをIHに変えたり仏壇のろうそくを電球タイプに交換したりするなどの対策をとりましょう。

石油ストーブも、エアコンなどの気を使わない暖房器具の方が安全です。

また、家庭用火災報知器の電池切れも確認し、万が一に備えておきましょう。

行方不明・事故

高齢者が一人暮らしで認知症になった場合、行方不明や事故に関しても、懸念しておきましょう。 

行方不明や事故は一人暮らしだと発見が遅れがちになり、放置すると本人や他者の命に危険が及ぶ恐れがあります。

本人が一人暮らしで運転する場合は、家族や知人などで話し合い免許返納や廃車を行い、 代わりとなる移動手段も検討しましょう。 

また、道に迷って徘徊する恐れがある場合は、近所の方に事前に知らせておくことも大切です。そして本人が使用するものにGPSをつけることも検討してください。 

最寄りの地域包括支援センターに、本人の一人暮らしの認知症を相談し、各市町村が実施している認知症高齢者見守りサービスなどへの登録もおすすめです。

薬の飲み忘れや過剰摂取

認知症になると薬の飲み忘れや、過剰摂取の恐れがあるかもしれません。

一人暮らしの場合、自身が服薬している量も把握できにくくなる可能性があります。 飲み忘れや過剰摂取が続くと、 持病が悪化する恐れがあります。

高齢者の一人暮らしによる薬のトラブル防止には、日付や曜日が大きく表示される時計を置いて、お薬カレンダーを使用するのが有効でしょう。

また、服用する薬の種類が多く本人が混乱しそうな場合には、かかりつけの医師に「薬の量を減らせないか」などを相談するのもおすすめです。 

金銭トラブル

認知症の高齢者が一人暮らしをしている場合、 悪質な電話勧誘や特殊詐欺は大きな問題です。 金銭トラブルに発展しないように、本人だけでなく周りもしっかり注意しておく必要があります。

一人暮らしで本人の判断能力や金銭管理に不安がある場合、できるだけ早めに専門の機関へ相談することが大切です。

金銭管理を支援する「日常生活自立支援事業」や、「成年後見制度」の利用が選択肢に挙がります。また、特殊詐欺対策機能がついた電話機に変えるのもおすすめです。

認知症の一人暮らしでも受けられるサービス

認知症の高齢者が一人暮らしで受けられる支援サービスには、以下のような国や自治体が用意している手厚い制度があります。 

• 介護保険
• 自治体の支援
• 日常生活自立支援事業

介護保険

介護保険は、「要介護認定」を受けた方が受けられるサービスです。 デイサービス・ショートステイ・訪問介護などの支援が受けられます。

介護保険のサービスを利用すると認知症の方の介護について相談したり、 介護のためのリフォームの補助金が支給されたりするメリットがあります。

病院や自治体の窓口を通して「認知症の要介護認定」を受けて、必要な支援サービスを申し込むようにしましょう。

自治体の支援

住んでいる自治体によっては、認知症の一人暮らしでも利用できる独自のサービスを提供していることがあります。

行っているサービスには、以下のようなものがあります。

• 安否確認
• 家事・買い物の代行
• 認知症カフェ
• サロン活動の支援

自治体ごとに様々な種類があるため 利用できる支援がないか、自治体の窓口に相談してみましょう。

自治体の支援については以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

日常生活自立支援事業

日常生活自立支援事業とは 、認知症によって判断力が低下した高齢者の方を支援する、地域の社会福祉協議会が実施しているサービスです。

社会福祉協議会の職員が定期的に自宅に訪問し、 日常生活における必要な事務手続きや金銭管理などのサービスが受けられます。

日常生活自立支援事業への申し込みは本人が手続きする必要があり家族の希望だけでは利用できないため、注意しておきましょう。

手軽な見守りサービスを検討したい方へ

一人暮らしの親が遠方に住んでいて心配な方は、ぜひ当社のハローライトをご検討ください。

面倒なネット接続の必要もなく、電球を専用のものに交換するだけで、一人暮らしの親を守れます。

異常を検知したときは、通知先からの依頼に応じて、専門スタッフが代わりにご自宅へ訪問します。

また最初の電球代は無料で、月額料金1,078円だけで利用可能です。

設置にあたり、面倒な工事も必要ありません。

電球の取り換えの際は、専門スタッフが無償で行います。