高齢者の一人暮らしで生きがいを抱く重要性｜見つけ方のコツ

一人暮らしの高齢者が、楽しく老後を送るには、生きがいを抱くことは不可欠といっていいでしょう。

本記事では生きがいを持って生きる重要性や生きがいをなくすとどうなるのか、生きがいを見つける方法も合わせて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

高齢者の一人暮らしで生きがいを抱く重要性

一人暮らしの高齢者が生きがいを抱くことは、孤独感を癒し、心身の健康維持や生活を充実させるのに不可欠な要素です。

生きがいを抱く良い影響は、脳や心の活性化、ストレス発散、認知症の予防など多岐に及びます。

また身体的にも活動量が増える結果となり、免疫力がアップし、フレイル（筋力の衰え）を予防します。

さらに生きがいを通して社会参加を促し、新しい友人や知人が増えて会話が楽しめるでしょう。

そして孤独感が解消され、生活の質が向上し充実感を持った生き方ができます。

一人暮らしをする高齢者にとって生きがいは、「楽しい老後の生命線」と呼べるものです。

一人暮らしの高齢者が生きがいを感じにくい原因とは？

一人暮らしの高齢者が、毎日話す相手もなく過ごしていると、気分も塞ぎこみがちになります。

そして、生きがいを抱きたくても意欲がなくなってしまうことはよくあります。

そうした一人暮らしの高齢者が生きがいを感じにくくさせる原因には、以下のことが考えられます。

今までできていたことができなくなる

一般的に、できなかったことができた経験は喜びや張り合いになりますが、反対に「ちょっと前までできたいたことができなくなる」と、もどかしさや無力感に苛まれがちになります。

高齢者にとって加齢とともに、そうした経験が増えていき、生活から喜びを奪っていきます。

また他の人の手を借りればできることも、遠慮して頼まない方もいることでしょう。

その結果、好きだった趣味もしなくなったり、外出する機会も減ってしまったり、生きがいから遠ざかってしまうことが懸念されます。

人との関わりがなくなり、孤独感が高まる

内閣府「高齢者の日常生活に関する意識調査（平成26年度）」では、人との関わりが減ることに比例して、生きがいを感じる人も減ることが分かってきました。

とくに同居家族がいない一人暮らしの高齢者は、外出しない限り人との関わりはなく、孤独になりやすく生きがいを感じることも減ってしまいます。

なかでも高齢男性は、現役時代にバリバリ仕事に打ち込んできた人が多く、近所づきあいは少ない傾向にあり、女性より「生きがいを感じる」人が少ないという調査結果がでています。

代わり映えしない毎日に飽きる

元気なうちは、一人暮らしでも友人たちと食事に行ったり、いろんな場所に出かけたりと日々の生活の変化を楽しめます。

しかし高齢になり、体力の衰えや健康状態に自信がもてなくなると、外出する頻度も減ってくるでしょう。

とくに一人暮らしの高齢者は、普段会話する機会が少ないうえ、外の世界との繋がりも薄くなります。

その結果日常生活が代わり映えせず、パッとしない毎日にやりがいや生きがいが見つけにくい状況が生じます。

一人暮らしの高齢者が生きがいを 失くすとどうなるか？

高齢化が進んだ現代、高齢者の一人暮らしはますます増えています。

独居の老人の問題で一番最悪なケースは、孤独死と自殺です。

生きがいもなく人付き合いが面倒になり、引きこもりで社会から孤立し孤独死を招きます。

さらに厚生労働省の調査によりますと、自殺者の約4割は高齢者が占めるというデータがでています。

つまり、うつ病や孤独感が原因で自殺する高齢者が増加している傾向にあるのです。

とくに70歳代の男性の自殺率は他の年代から急激に増加しています。

このデータは平成17年度の調査ですが、高齢化が進んでいる現在はさらに増加していると考えられるでしょう。

悲惨な結果を招かないために、一人暮らしの高齢者が、孤独感に圧倒されないように、生きがいを抱いて生活することはとても大切です。

以下の記事では自治体による見守りサービスについて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

一人暮らしの高齢者が生きがいを見つける方法

一人暮らしの高齢者は、どんなことに生きがいを見つられるでしょうか？

生きがいを見つける方法は、以下の4つです。

1. 新しい趣味に挑戦してみる
2. ボランティア活動に参加する
3. 高齢者向けの仕事に就いてみる
4. 介護サービス・施設を利用する
   
   それぞれの方法を、詳しく見ていきましょう。

新しい趣味に挑戦してみる

高齢者の一人暮らしで生きがいを見つける方法の一つ目は、新しい趣味に挑戦してみることです。

趣味を持つことで心の安定と健康に寄与し、単調だった生活にリズムと活気を与えてくれます。

とくに高齢者のなかで人気は、園芸・写真・料理・音楽などです。

自分に合った趣味を楽しむことで、ストレスが軽減され脳が活性化され創造性を刺激できるでしょう。

さらに社会性を維持し身体の衰えを防ぐ効果が期待できます。

また新しい趣味に挑戦することは、一人暮らしの高齢者の生活を充実したものに変え、生きがいの発掘につながるでしょう。

ボランティア活動に参加する

ボランティア活動は、一人暮らしの高齢者に社会との関わりを持つ機会を与え、生きがいをもたらします。

そして孤立感を減らし、生活に新たな意味と張り合いを与えてくれるでしょう。

高齢者が参加しやすいボランティア活動には、環境保護活動や教育支援活動などがあります。

高齢者がこれまでの人生で培ったスキルを活かしたり、新たなスキルの習得ができるため、生活に目的と意欲が得られます。

またボランティア活動を通じて知り合った友人との、楽しい会話が弾むことで、生きがいをより一層感じられるでしょう。

高齢者向けの仕事に就いてみる

市町村などのシルバー人材センターなどに登録して仕事を見つけることは、生きがいにつながります。

なぜなら懸命に仕事をして喜ばれると、自己肯定感や自尊心が生まれ、生活に張り合いがでるからです。

また仕事内容が自分の経験や技術を生かしたものなら、なおさら充実感が得られます。

定期的な仕事を行うことで規則的な生活が送れますし、身体を積極的に動かせるため健康維持に役立つでしょう。

同時に報酬を受けることで、年金生活の収入が増えて生活にゆとりと安心感を与えます。

さらに仕事は人との繋がりもできるため、仕事仲間と雑談したり、食事したりする機会が増えると孤独感も吹き飛び、一層の生きがいが感じられるでしょう。

介護サービス・施設を利用する

介護施設や介護サービスを利用すると、レクリエーションの一環としてお花見や旅行などを企画しているところもあります。

そうした活動は、日常生活に変化や刺激があり、参加して楽しむことで、生きがいを感じることにつながります。

一人暮らしの高齢者は、一人で行くのは不安ですが、介護職員と一緒なら安心できるでしょう。

高齢者が地域活動を成功させるコツ

高齢者が地域とのつながりを持って居場所を維持し続けるには、気を付けたいことがあります。

それは高齢者が地域活動を維持できなくさせる原因に深く関わっています。

その原因とは、高齢者がそれまでの社会生活で培った経験や知見があるため、それに固執したり自慢話をしたりする傾向です。

個々の人生から学ぶ点も多いので、自分とは異なる経験や価値観の人にも柔軟性を示して話に耳を傾け、自分の考えを押し付けないように注意しましょう。

人が自然と周りに集まってくる高齢者には、過去に捕らわれずポジティブな言動をする方が多いのではないでしょうか。

せっかく生きがいとなる居場所を見つけた地域コミュニティですので大切にし、再び孤立しないように気を付けるのは大切です。

一人暮らしの高齢者にうれしい見守りサービス

高齢で一人暮らしだと不安なことはありませんか？

高齢者が生きがいある生活を送りながら、日々の生活に安心を与える見守りサービスです。
初期費用もなく月々のコストも安く操作も簡単で、もしもの時に備えてくれます。
電球をつけたり消したりする時間の間隔から異常を察知して、緊急連絡先に通報します。

こんなサービスが欲しかったと思えるでしょう。是非ご検討ください。

まとめ

一人暮らしの高齢者にとって、生きがいを抱いて生活することは大切です。

心身の健康だけでなく、孤独感に対処し、喜びと満足をもって余生を送るうえで必須といえます。

高齢者が生きがいをなくすと、孤独死や自殺という悲惨な結果を招きかねません。

生きがいを見つける方法には

• 新しい趣味に挑戦する
• ボランティアに参加する
• 仕事に就く
• 高齢者施設を利用する
  などです。

一人暮らしの高齢者の方が、社会や地域において居場所を見つけ、人とのつながりをもって、生きがいある幸せな老後を送られることを願っています。