高齢者が水分を取りすぎることの問題点とは?原因や摂取量の判断基準を紹介

「高齢者が水分を取りすぎると何が問題になるの?」

「高齢者が水分を取りすぎる原因は?」

上記のように、高齢者が水分を取りすぎることについて不安を感じている方も多いでしょう。

過剰な水分は、水中毒や腎臓への負担増加、排尿頻度の増加など、さまざまな問題につながる恐れがあります。

本記事では、高齢者が水分を取りすぎることの問題点について詳しく解説していきます。

また、高齢者が水分を取りすぎる原因や、取りすぎているかどうかの判断基準も紹介しているので、参考にしてください。

反対に高齢者が水分を取らないことで悩んでいる方は、以下の記事もご覧ください。

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目次

高齢者が水分を取りすぎているかどうかの判断

人間の身体は、約60%が水でできています。

全身の水分量が少し減るだけでも、身体に影響を及ぼします。

水分量と身体的症状の関係性は、以下の表の通りです。

水分の減少量症状
5%減少脱水症状・熱中症
10%減少筋肉のけいれん・循環不全
20%減少死亡の恐れあり

このように、ちょっとした水分不足でも重大な症状につながる恐れがあるため、水分摂取は重要です。

しかし、どれくらいの水分を摂取すれば良いのか分からないという方も多いでしょう。

一般的には、尿や便から1.6L、呼吸や汗から0.9Lの水分が排出されるため、1日あたり2.5Lの水分摂取が必要であるとされています。

適切な水分摂取量を超えて、1日に10L以上の水分を取る状態を「多飲症」といい、水中毒のリスクが高まると言われています。

以上のことから、1日に10Lまたは1時間に1Lを超えると、高齢者が水分を取りすぎていると判断できるでしょう。

参考:「健康のため水を飲もう」推進委員会 後援: 厚生労働省

14.多飲症、水中毒とは何ですか? – 地方独立行政法人山梨県立北病院

高齢者が水分を取りすぎることによる問題

高齢者が水分を取りすぎることによる問題として、以下の5つが挙げられます。

  • 水中毒のリスク
  • 心臓や血管への負担増加
  • 腎臓への負担増加
  • 手足のむくみ
  • 排尿頻度の増加

高齢者は水分不足によって熱中症などのリスクが高まるとされているため、積極的に水分を取っている方も多いです。

しかし、水分の取りすぎが原因で引き起こされる問題も多いため、しっかり確認しておきましょう。

水中毒のリスク

高齢者が水分を取りすぎることによる問題の1つ目は、水中毒のリスクがある点です。

身体の水分量が増えすぎることで、血中のナトリウムの濃度が急に下がってしまうことで引き起こされるのが水中毒です。

具体的な症状としては、めまい・頭痛・下痢・嘔吐・呼吸困難・意識障害などが挙げられます。

水中毒が原因で死亡した例も数多くあるため、水分の取りすぎには注意が必要です。

水中毒のリスクを軽減するためには、水分補給と同時に塩分補給を行うのがおすすめです。

塩分にはナトリウムが含まれているため、水分の取りすぎによる血中ナトリウム濃度の低下を防ぐことができます。

心臓や血管への負担増加

高齢者が水分を取りすぎることによる問題の2つ目は、心臓や血管の負担が増加する点です。

水分を取りすぎると血液の量が増加するため、血液を送り出す役割を担う心臓の負荷が増えて、心不全になるリスクが高まります。

また、血液量の増加が原因で、血管にも負担がかかります。

高齢者は、脂質異常症や高血圧などに罹患しているケースが多いです。

既存の疾患と水分の取りすぎによって、血管の負荷が増大して心筋梗塞や不整脈などを引き起こす場合もあります。

高齢者の水分の取りすぎは、命に関わる重大な症状につながる可能性があるため、既存疾患がある方はかかりつけ医に相談してみることをおすすめします。

腎臓への負担増加

高齢者が水分を取りすぎることによる問題の3つ目は、腎臓への負担増加です。

加齢が原因で腎臓のろ過能力が低下しているため、若い方よりも水分の処理が難しくなっています。

水分を取りすぎると、腎臓が過剰な水をろ過するためにより多く働かなければなりません。

腎臓の労働量が多くなることによって、より腎機能が低下してしまいます。

最悪の場合、腎不全に発展するリスクもあるため、高齢者の水分の取りすぎには注意が必要です。

また、腎機能の低下は、ナトリウム・カリウム・リンなどのバランスが崩れて、電解質異常につながる場合もあります。

電解質異常は、薬剤との相互作用が問題になったり、正常な生体機能の維持に悪影響を与えたりする可能性があるため注意しなければなりません。

手足のむくみ

高齢者が水分を取りすぎることによる問題の4つ目は、手足のむくみです。

体内の水分量が増えすぎると、重力の影響で下肢(かし)にむくみが生じやすくなります。

「手足のむくみくらいなら問題ない」と軽視されがちですが、放置していると重大な病気に発展する可能性もあります。

一時的だった手足のむくみが、慢性的になり「慢性下肢浮腫」に発展して、身体がだるい・重い・突かれやすいなどの症状につながるケースも少なくありません。

また、足の静脈に水が貯まって血管が拡張してしまう「下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)」が問題になることもあります。

手足のむくみは水分の取りすぎ以外にも、心臓病や腎不全、薬の副作用などの原因が考えられるため、気になる方はかかりつけ医に相談することをおすすめします。

排尿頻度の増加

高齢者が水分を取りすぎることによる問題の5つ目は、排尿頻度の増加です。

高齢者は、膀胱括約筋(ぼうこうかつやくきん)の機能低下や膀胱の容量減少などによって、通常でも頻尿の傾向があります。

水分を取りすぎると、過剰な水分を排出するために、さらに排尿の頻度が増加してしまいます。

特に夜間頻尿の場合は、高齢者の睡眠の質を低下させてしまいかねません。

睡眠不足は日中の疲労感を増やしたり、認知機能の低下を招いたりする可能性があります。

夜中にトイレまで移動する間に転倒をするリスクもあるため、頻尿は高齢者にとって大きな問題です。

また、排尿の頻度が増えすぎると、外出時の不安が増大して引きこもりがちになるケースも少なくありません。

外出頻度の減少は、高齢者の身体的・精神的な健康に悪影響を及ぼしやすいため、注意が必要です。

外出しないことの問題点については、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

高齢者が水分を取りすぎてしまう原因

高齢者が水分を取りすぎてしまう原因として、以下の4つが挙げられます。

  • 脱水症状の過度な心配
  • 薬の副作用
  • 認知機能の低下
  • 腎機能の変化

それぞれの原因を詳しく解説していくので、水分を取りすぎな高齢者を不安に感じている方は参考にしてください。

脱水症状の過度な心配

高齢者が水分を取りすぎてしまう原因の1つ目は、脱水症状の過度な心配です。

最近は熱中症や脱水症状に関する啓発活動が良く行われているため、「水分を取ることが健康に良い」という認識が広まっています。

特に高齢者は脱水になりやすい・熱中症で亡くなる方が増加しているなどの情報が強調されています。

そのため、脱水症状を心配に感じている高齢者が多いです。

また、高齢者が脱水症状に不安を抱いているだけではなく、家族が心配して水分摂取を促しているケースも少なくありません。

脱水症状に関する情報ばかりが多く公開されており、水分の過剰摂取によるリスクはあまり認知されていないことが原因です。

高齢者の水分の取りすぎが気になる場合は、過剰摂取によるリスクも伝えてあげると良いでしょう。

薬の副作用

高齢者が水分を取りすぎてしまう原因の2つ目は、薬の副作用によるものです。

高齢者は複数の疾患を抱えていることが多く、比例して服用する薬剤の種類も増加しがちです。

薬の副作用で喉の乾きを感じやすくなったり、水分摂取量が増加したりします。

特に抗精神病薬や抗うつ薬などは、喉の乾きを感じさせやすいため、高齢者が水分を取りすぎてしまう原因になりやすいです。

そのほか、利尿薬や降圧薬なども喉を乾きやすくさせる可能性があります。

高齢者の水分の取りすぎが気になる場合は、医師や薬剤師に相談してみることをおすすめします。

認知機能の低下

高齢者が水分を取りすぎてしまう原因の3つ目は、認知機能の低下です。

認知症や軽度認知障害によって判断力や記憶力が低下した高齢者は、適切な水分摂取量の調節が難しくなります。

そのため、水分摂取したことを忘れて何度も水を飲んだり、時間間隔の狂いが原因で短時間に大量の水を摂取したりすることがあります。

腎機能の変化

高齢者が水分を取りすぎてしまう原因の4つ目は、腎機能の低下です。

腎機能の低下によって、水分摂取量が減少するケースもありますが、反対に水分摂取量が増える場合もあります。

例えば、尿毒素を排出するために尿量を増やす必要がある場合は、十分な尿量を確保しなければならないので水分摂取量が増えます。

高齢者の水分の取りすぎには注意しよう

本記事では、高齢者の水分の取りすぎについて詳しく解説しました。

脱水や熱中症のリスクが高い高齢者は、水分摂取を促されることが多いですが、水分の取りすぎには気を付ける必要があります。

高齢者の水分の取りすぎは、水中毒・腎臓や心臓の負荷増加・手足のむくみなど、さまざまな問題につながる可能性があります。

また、水分を取りすぎている原因は、副作用や認知機能の低下、腎機能の変化などがあるため、状況に応じて適切に対処することが大切です。

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この記事を書いた人

電球型高齢者見守りサービス「ハローライト」の開発・販売を行っています。見守りサービスに関する基礎知識からサービスの選び方までわかりやすく解説。自社サービスに偏ることなく中立な立場から記事を執筆いたします。

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