高齢者が骨折するとどうなる?骨折しやすくなる原因と予防を解説

「高齢者は骨折しやすいと聞いたから心配」

「少しでも骨折を予防できる方法はある?」

上記のようにお悩みではありませんか?

高齢者はさまざまなものが原因で、骨折しやすい傾向にあります。

骨折すると寝たきりを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

今回は、高齢者が骨折しやすくなる原因を詳しくご紹介します。

高齢者の骨折を予防するためのポイントも合わせて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

高齢者が骨折しやすくなる原因

そもそも高齢者はなぜ骨折しやすくなるのでしょうか。

まずは、骨折しやすくなる原因を以下に分けて解説します。

  • バランス機能が低下して転倒しやすくなるため
  • 骨粗しょう症が進行するため
  • 皮下脂肪が薄くなるため

バランス機能が低下して転倒しやすくなるため

高齢者が骨折しやすくなる原因の一つ目が、バランス機能の低下による転倒です。

年齢を重ねると、筋力やバランス感覚が弱くなり、転びやすくなります。

また、視力や聴力が落ちることで周りの状況を把握しづらくなり、小さな段差や敷物の角のような身近なものも危険につながることがあります。

そのため家の中のバリアフリー対策や、定期的な視力・聴力のチェックが大切です。

さらに、転んだ後に自分で起き上がる力が足りないと、助けを待つ間にケガが悪化する可能性があるため、適切なリハビリや運動で、バランスや筋力を鍛えることも重要になります。

骨粗しょう症が進行するため

骨粗しょう症の進行も、高齢者が転倒しやすくなる原因の一つです。骨粗しょう症は、骨がもろくなる病気で、進行すると骨折のリスクが高まります。

主な原因は、カルシウムやビタミンDが足りないことです。

また骨粗しょう症は「沈黙の病気」とも言われ、症状が出る前に進行するため、骨の検査を定期的に受けることが大切です。

治療を行う際は医師のアドバイスに従い、薬を使ったり生活習慣を見直したりすることで、病気の進行を防ぐことができます。

皮下脂肪が薄くなるため

加齢が原因で起こる皮下脂肪の薄化によって、高齢者は骨折するケースもあります。

皮下脂肪は、体を守るクッションのような役割をしていて、皮下脂肪が減少すると転んだときに骨に直接衝撃が伝わりやすくなります。特にお尻や腰は、転んだときに骨折しやすい部分です。

また、皮下脂肪が少なくなると体温を保ちにくくなり、筋肉が硬くなりやすい傾向にあります。その結果、体が硬くなって柔軟性が低下し、転ぶリスクが高まります。

こうしたリスクを減らすには、普段の食事で適度な脂肪を摂り、健康的な体重をキープすることが大事です。

高齢者に多い4つの骨折

こちらでは高齢者に多い以下の骨折をご紹介します。

  • 大腿骨骨折(太ももの付け根)
  • 上腕骨骨折(腕の付け根)
  • 脊椎圧迫骨折(背骨)
  • 橈骨遠位端骨折(手首)

それぞれ詳しく解説していきます。

1.大腿骨骨折(太ももの付け根)

大腿骨骨折は高齢者によく見られるケガで、特に太ももの付け根で起こりやすいです。転んだときに強い衝撃が加わると、この部分が折れてしまうことがあります。

骨折すると、太ももに激しい痛みが出たり歩けなくなったり、骨折した場所が腫れたりすることもあります。そのため、歩くためには歩行器などの補助器具が必要になることが多く、治療には手術が選ばれることが一般的です。

回復にはリハビリが欠かせません。時間がかかる場合もありますが、リハビリを続けることで再び骨折するリスクを減らすことができます。また、家の中を安全に整えることも、転倒防止に役立ちます。

高齢者の歩行器に関しては、以下の記事を参考にしてください。

2.上腕骨骨折(腕の付け根)

上腕骨骨折は、高齢者が転んだときに手をついた衝撃で起こるケガを指します。

特に腕の中央あたりが折れやすく腕が動かしにくくなり、日常生活に支障が出やすくなるため注意が必要です。

腕の腫れや強い痛みが出るため、治療の際は腕を動かさないようにギプスで固定したり、場合によっては手術で骨を安定させたりします。

また治療後はリハビリが必要で、回復には時間がかかることが多く、筋力を取り戻すためのトレーニングが必要です。

3.脊椎圧迫骨折(背骨)

脊椎圧迫骨折は高齢者に起こりやすく、特に骨粗しょう症が進んでいる方に起こりうる骨折です。骨粗しょう症の方は骨がもろくなっているため、軽い衝撃でも背骨がつぶれてしまうことがあり、背中の痛みや生活の不便さにつながってしまいます。

最初の症状としては、背中の痛みや姿勢の変化が見られ、それから背中が曲がりやすくなり、姿勢を保つのが難しくなることもあるでしょう。

治療の際は、痛みを和らげる薬や背骨を支える装具が使われることがあります。さらに、治療後にはリハビリが必要で、同時に骨粗しょう症の治療を進めることもあります。

4.橈骨遠位端骨折(手首)

橈骨遠位端(とうこつえんいたん)骨折も、高齢者に起こりやすい骨折の一つです。

こちらの骨折は、高齢者が転んだときに手をついた衝撃で起こりやすいです。手首の付け根部分の骨が折れることで手や腕の動きに影響を与え、手を自由に動かすことが難しくなります。

最初の症状としては手首に激しい痛みや腫れが現れ、手首を動かすと痛みがさらに強くなることもあります。

治療ではギプスや装具で手首を固定することが一般的で、手術が必要になる場合があり、治療後は手首の動きを取り戻すためのリハビリが必要です。

高齢者の骨折を予防するためには

これまで高齢者が骨折しやすくなる原因や特徴をご紹介しました。

ここからは、高齢者の骨折を予防するためのポイントを、以下に分けて解説します。

  • 栄養バランスに気をつける
  • 定期的に運動する
  • タバコやアルコールを控える

栄養バランスに気をつける

高齢者の骨折を予防するためには、栄養バランスを考慮することが大切です。

骨はカルシウム・リン・マグネシウムといった成分で作られているため、これらを不足なく摂るように心がけましょう。

ビタミンDは、カルシウムの吸収を助けて骨を強くする働きがあります。また、ビタミンKも骨を健康に保つために必要な栄養素です。

さらに、骨を強くするには筋肉をつけることも大切です。そのためには、適度な量のタンパク質を食事でしっかり摂るようにしましょう。

高齢者の食事について詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひご覧になってください。

定期的に運動する

定期的な運動も、骨折を予防するために積極的に取り入れましょう。

運動は骨を丈夫に保つだけでなく、筋力を維持するのにも役立ちます。

例えばウォーキングや軽い筋トレ、ヨガなど無理なく取り組める運動がおすすめです。

毎日少しずつでも継続することが大切で、運動で転びにくくなる効果も期待できます。

ただし運動は決して無理をせず、自分のペースで進めるようにしましょう。

タバコやアルコールを控える

タバコやお酒は、骨を弱くする原因になります。さらに必要な栄養素が不足すると、骨に悪影響を与えることもあります。

少し楽しむ程度なら問題ありませんが、できるだけ控えるようにしましょう。

高齢者が骨折したらどうなるのかに関するQ&A

最後に、高齢者が骨折したらどうなるのか、よくある質問にお答えしていきます。

高齢者で一番多い骨折は?

背骨の骨折は高齢者に多く見られる傾向にあります。骨粗しょう症で骨が弱くなると、重い物を持ち上げたり、くしゃみをしたりするだけで骨折してしまうことがあります。

さらに、背骨は1つの骨(椎骨)が折れると、周りの骨にも負担がかかり、近くの骨が次々と潰れてしまうことがあるため、注意が必要です。

骨折による死亡率は?

高齢者が骨折すると、1年以内に亡くなる割合が8〜24%もあり、5年後に生存している割合は一部のがんよりも低いという報告があります。

そのため骨折したら治療を行うというよりも、高齢者が骨折しないように予防することがとても大切です。

参考:大腿骨近位部骨折が増加しています-50歳を超えたら骨折予防

まとめ

高齢者はバランス機能の低下・骨粗しょう症・皮下脂肪の減少などが原因で、骨折しやすくなります。

骨折を予防するには、栄養バランスを考慮し定期的な運動や、タバコやアルコールを控えることが大切です。

また骨折などの万が一のトラブルに備えて、見守りサービスに加入しておくと安心できるでしょう。

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この記事を書いた人

電球型高齢者見守りサービス「ハローライト」の開発・販売を行っています。見守りサービスに関する基礎知識からサービスの選び方までわかりやすく解説。自社サービスに偏ることなく中立な立場から記事を執筆いたします。

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