遠方でも安心！高齢者の一人暮らしでの心配事と家族ができる対策法5選

「高齢者の一人暮らしで起こりそうな問題って何がある？」
「病気がちな親に万が一のことがある前に、今のうちからできる対策をしたい！」

一人暮らしをしている親と頻繁に会うのが難しく、元気に過ごしているかどうか心配ではありませんか？

本記事では、高齢者の一人暮らしで起こりうる心配事と、家族ができる対策法について解説します。

最後まで読むと、高齢者の一人暮らしに関する不安要素への具体的な対策が分かり、親子それぞれが安心して暮らせるようになりますよ。

高齢者の一人暮らしの現状

2024年の65歳以上の高齢者数が過去最多を記録し、総人口の約30%を占めています。

この割合は、現在世界で最も高い数値を記録しています。

2020年の総務省の調査によると、一人暮らしをしている65歳以上の高齢者は年々増加傾向にあり、男性約231万人・女性約441万人という結果でした。

高齢者人口が占める割合のうち、男性約15％・女性約22％が一人暮らしをしています。

また2042年には、推計で男性約356万人・女性約540万人になると考えられており、一人暮らしをしている高齢者率はさらに上昇するでしょう。

参考：総務省『一人暮らしの高齢者に対する見守り活動に関する調査 結果報告書』

高齢者が一人暮らしでの5つの心配事

高齢者が一人暮らしするうえで起こりうる、5つの心配事について解説します。

一人暮らしの環境や加齢に伴って、以下の5つのことが気がかりになってくるでしょう。

• 体の不調や変化
• 生活の質の低下
• 孤独感
• 犯罪や災害との遭遇
• 急病時や死亡後の対応

それぞれについて詳しく解説します。

体の不調や変化

加齢とともに心配なのが、病気や認知症の進行など体の不調や変化です。

高齢になると体の細胞の働きが鈍くなり、臓器機能や免疫力の低下によって体調を崩しやすくなります。

病気が治っても障害が残ったり別の症状が現れたりと、いくつかの不調を抱えることも少なくありません。

また、認知症の進行もはじまり、物忘れ・同じことを何度も言う・怒りっぽくなったなどの特徴が現れてきます。

しかし、認知症の原因となる疾患の中には、治療を行って進行を抑制できるケースもあるので、かかりつけ医に相談してみましょう。

生活の質の低下

高齢になると生活の質が低下していく場合があります。

例えば、原因として以下のような要因が挙げられます。

• 食生活の乱れ
• 運動量の低下
• 資金難
• 疲労やストレス

生活の質は、心と体の健康・生活習慣・社会性が互いに影響して成り立っており、生きがいややりがいを見つけることが重要です。

孤独感

高齢者の一人暮らしでは、孤独を感じている人も多いです。

パートナーに先立たれてしまったり、家族と頻繁に会えなかったりと、置かれている環境は人によってさまざまです。

内向的な性格の高齢者は、新しいコミュニティに参加するのが苦手で、なかなか行動に移せない人もいるでしょう。

高齢者のひきこもりの原因や問題については、以下記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

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災害発生時や犯罪との遭遇

高齢者の一人暮らしで心配なのが、災害発生時や犯罪との遭遇があります。

避けるのが難しい自然災害は、被害を少しでも抑えるために準備が必要です。

また、高齢者を狙った悪質な事件が絶えず横行しています。

詐欺・泥棒・強盗などの犯罪から身を守るための防犯対策も行わなければなりません。

急病時や死亡後の対応

高齢者の一人暮らしで懸念事項なのが、急病時や死亡後の対応です。

急病で倒れてしまった場合、救急車を呼ぶのも難しいでしょう。

そのまま息を引き取ってしまい、誰にも看取られないまま孤立死・孤独死に繋がるケースもあります。

孤独死の後に起こる問題や対策を事前に知っておくとトラブル防止に繋がるので、以下の記事をあわせて読んでみてください。

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家族ができる高齢の親への対策5選

高齢の親が一人暮らしをしている家族にできる対策として、以下の5つがあります。

• 生活支援サービスの提案
• 地域包括支援センターの活用
• コミュニケーションの機会を増やす
• 介護サービスの利用
• 見守りサービスの導入

同居が難しくてもできることがあるので、寄り添ってあげることが親孝行に繋がります。

生活支援サービスの提案

生活の中で労力がかかることに対して、生活支援サービスの提案をしてみましょう。

例えば、以下のようなサービスがあります。

• ネット通販
• 宅食
• 家事代行

「重い荷物を持ちたくない」「天気が悪いから外に出たくない」「色々な食材を食べたいけど買うと家計の負担や食品ロスになる」など、高齢でなくてもつらい日がありますよね。

しかし便利なサービスが増える一方で、高齢者はうまく情報を集められない場合が多いです。

親に教えてあげる際は、申し込み方法や注文の流れなども一緒に伝え、実際に使用できるようになるまで繰り返すと安心できます。

地域包括支援センターの活用

地域包括支援センターとは、高齢者のための介護・医療・保険・福祉などに関する総合相談窓口です。

市町村が主体となり、直営・民間企業・社会福祉法人などにより運営されています。

65歳以上の高齢者またはその支援者（家族以外も可）が利用でき、在籍する保健師・社会福祉士・ケアマネジャーなどが相談に乗ってくれ、支援を受けられます。

異なる市町村で暮らす親子の問い合わせ先は、親の住む地域へ連絡を取るようにしましょう。

遠くに住んでいると地域の事情に詳しくない場合が多いので、地域包括支援センターをうまく活用するのがおすすめです。

コミュニケーションの機会を増やす

一人で暮らす高齢者は話し相手が限られるので、コミュニケーションの機会が減ってしまう傾向にあります。

定期的に電話をしたり、会話ロボットをプレゼントしたりするなど話す時間を積極的に増やしましょう。

外出ができる高齢者なら、地域のコミュニティやボランティア活動に参加するのもおすすめです。

介護サービスの利用

体の衰えを感じて一人で暮らすのが困難になってきたら、介護サービスの利用をぜひ検討してください。

介護サービスは、「施設サービス」「居宅介護サービス」「地域密着型サービス」などに分けられ、以下のような事業があります。

• 訪問介護
• デイサービス
• グループホーム
• 有料老人ホーム
• 特別養護老人ホーム

施設を利用するのにも条件があり、要介護4で1人で生活を送るのが困難な場合でも入居できない可能性があるので、早めに調べて対策しておくと焦らずに済むでしょう。

見守りサービスの導入

高齢者の安否確認のために、見守りサービスを利用するのがおすすめです。

見守りサービスには、室内に置ける見守りカメラや、使用時に通知が届く簡単なシステムの家電製品があります。

子ども側からすると、カメラ付きの見守りサービスの方が親の様子がはっきりと分かるので安心です。

しかし、親側の意見には「いつ見られているのか分からなくて落ち着かない」「監視されているみたい」と嫌悪感を抱く人も少なくありません。

日常生活でよく使用する家電に見守り機能が付いていれば導入への抵抗感も少なく、万が一に備えられます。

家電の定期的な使用により簡単に安否確認ができるので、双方にメリットがあるでしょう。

また、高齢者向け見守りサービスの選び方については、以下の記事を参考にしてください。

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高齢の親の安全を確保して守ってあげましょう

本記事では、高齢者が一人暮らしする中で起こりうる心配事や、対策などを解説しました。

お互いに異なった生活リズムや予定がある中で、毎日連絡を取る時間を設けるのは難しいですよね。

負担のかからない可能な範囲で安否確認をしつつ、困りごとの相談に乗ったり手伝ってあげたりして過ごしましょう。

遠方に住んでいて直接会う機会が少なくても、顔を見ながら話しができる便利なツールなども活用して、家族との大切な時間を過ごしてみてください。