高齢者が食べやすいおやつ10選！市販品やおやつ選びの注意点も紹介

「高齢者が食べやすいおやつは何がある？」

「市販品の食べやすいおやつが知りたい！」

上記のように、高齢者が食べやすいおやつについて気になっている方も多いでしょう。

高齢者が食べやすいおやつには、ヨーグルト・蒸しパン・おはぎなどさまざまなものがあります。

本記事では、高齢者が食べやすいおやつ10選を紹介していきます。

市販品やおすすめの食べ方なども解説しているので、参考にしてください。

また、高齢者が食べやすいおやつを選ぶうえでの注意点も解説します。

高齢者がおやつなどの甘いものを好む理由や、食べ過ぎるとどうなるのかが気になる方は、以下の記事もご覧ください。

高齢者が食べやすいおやつ10選！市販品も紹介

高齢者が食べやすいおやつは、以下の10個です。

1. ヨーグルト
2. プリンやムース
3. 果物ゼリー
4. バナナ
5. 牛乳寒天
6. 蒸しパン
7. 果物の缶詰
8. カステラ
9. アイスクリーム
10. おはぎ

それぞれのおやつが高齢者に向いている理由も詳しく解説しています。

また、高齢者が食べやすいおやつの市販品も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

10種類のおやつのなかでも、プリン・牛乳寒天・おはぎなどは、レシピも豊富にあるため手作りしやすいです。

料理は高齢者の趣味になることもあるため、積極的におやつを手作りすることをおすすめします。

ヨーグルト

高齢者が食べやすいおやつの1つ目は、ヨーグルトです。

ヨーグルトは、なめらかで粘度があるため、嚥下機能が低下した高齢者でも食べやすいでしょう。

食べやすいだけではなく、ヨーグルトには乳酸菌が含まれており、腸内環境を整えられる点も魅力的です。

しかし、砂糖が入っているヨーグルトは、糖分の摂りすぎになる恐れがあります。

そのため、高齢者が食べやすいおやつとしてヨーグルトを出す場合には、砂糖不使用のプレーンタイプが良いでしょう。

市販品を買う際には、砂糖が含まれているかどうかを確認しておくことを推奨します。

また、ビタミンCや食物繊維も摂取したい場合は、小さく刻んだフルーツを入れることをおすすめします。

プリンやムース

高齢者が食べやすいおやつの2つ目は、プリンやムースです。

プリンやムースは、卵と牛乳の良質なタンパク質を摂取できるため、栄養バランスが乱れがちな高齢者におすすめのおやつです。

また、滑らかな食感であり、高齢者の歯の状態に関わらず食べられる点も大きなメリットであると言えます。

牛乳ではなく、豆乳で作られたプリンもおすすめです。

植物性タンパク質とイソフラボンが摂取できるため、特に更年期以降の女性に推奨できます。

プリンやムースは市販品も多いため、高齢者が食べやすいおやつに最適です。

高齢者のタンパク質の重要性について解説した以下の記事も参考にしてください。

果物ゼリー

高齢者が食べやすいおやつの3つ目は、果物ゼリーです。

ゼリーと果物は、水分含有量が多いため、水分補給ができるおやつとしてもおすすめできます。

また、果物が含まれていることにより、ビタミンCなどの栄養素が補給できます。

高齢者はのどの渇きを感じづらいため、脱水症状を引き起こすケースも少なくありません。

しかし、果物ゼリーをおやつとして食べれば、脱水の心配も軽減できます。

高齢者が食べやすいおやつとして、市販品の果物ゼリーを選ぶ場合は、人工甘味料が含まれているかどうかを確認することも重要です。

人工甘味料は、糖尿病などのリスクを高める恐れがあるため、あまり推奨されません。

そのため、少し値段は高くなりますが、果汁100%の果物ゼリーがおすすめです。

高齢者の口の渇きが気になる方は、対策方法について解説した以下の記事も参考にしてください。

バナナ

高齢者が食べやすいおやつの4つ目は、バナナです。

バナナは「天然の栄養補助食品」と呼ばれるほど、豊富な栄養素が含まれている点が特徴です。

バナナに多く含まれているカリウムは、血圧調整にも役立つため、高血圧を患っている高齢者にも推奨できます。

また、完熟したバナナは特に柔らかく、咀嚼力が低下した高齢者でも食べやすいため、喉に詰まる心配もありません。

そのほか、ヨーグルトにバナナを入れたり、牛乳と一緒にミキサーに入れてスムージーにしたりするなど、さまざまな食べ方があります。

バナナは甘味が強いため、おやつとして出しても十分に満足してもらえるでしょう。

牛乳寒天

高齢者が食べやすいおやつの5つ目は、牛乳寒天です。

牛乳寒天は、植物由来の寒天と動物由来の牛乳の栄養素を同時に摂取できます。

特に海藻由来の寒天は食物繊維が豊富にあり、高齢者に多い便秘の解消に役立ちます。

さらに、カロリーもそれほど高くないため、高齢者が食べやすいおやつとしておすすめです。

彩りを良くするために、いちご・みかん・キウイなどの季節の果物を加えるのも良いでしょう。

蒸しパン

高齢者が食べやすいおやつの6つ目は、蒸しパンです。

焼き菓子などと比べると、蒸しパンは比較的水分の含有量が多いです。

そのため、口の中が乾きづらく高齢者でも食べやすいおやつとしておすすめできます。

小麦から得られる炭水化物は、脳のエネルギーに使われるブドウ糖に変換されやすいと言われています。

通常の菓子パン・総菜パンなどよりも水分が多いため、「パンを食べたい」という高齢者におすすめのおやつです。

また、野菜が含まれた蒸しパンも市販品にあるため、野菜の栄養を摂りたい高齢者にもおすすめです。

果物の缶詰

高齢者が食べやすいおやつの7つ目は、果物の缶詰です。

缶詰にされた果物は、通常の果物よりも柔らかいため、消化に優しく歯や顎の力が弱くなった高齢者でも食べやすいです。

果物の缶詰に含まれているシロップは、エネルギー源にもなるため、カロリー補給ができるおやつとしても推奨できます。

また、シロップが気になる方は、軽く水で洗い流して提供するのもおすすめです。

過度な糖分を避けられるため、糖尿病などのリスク軽減になります。

また、プレーンヨーグルトに混ぜれば、程よい甘さが加わるため、高齢者でも食べやすいおやつとしておすすめです。

カステラ

高齢者が食べやすいおやつの8つ目は、カステラです。

カステラには卵が多く使用されているため、タンパク質や必須アミノ酸を補給できます。

市販品も多くあるため、選択肢が豊富にある点も魅力的なポイントです。

しかし、カステラの水分含有量が少なく、パサつく場合もある点に注意が必要です。

市販品の中から水分含有量の多いカステラを探すか、牛乳に軽く浸して食べるなどの方法を推奨します。

また、市販品のカステラを選ぶ際には、添加物が少ないものがおすすめです。

アイスクリーム

高齢者が食べやすいおやつの9つ目は、アイスクリームです。

冷たくて滑らかな食感であり、暑い季節でも食べやすいおやつの1つです。

アイスクリームに含まれている乳脂肪分は、脂溶性ビタミンの吸収を助ける働きがあるため、適度な量であれば身体にも良いとされています。

高齢者がおやつとして一度に多くの量のアイスクリームを食べると、ご飯が食べられなくなる恐れがあります。

そのため、おやつにアイスクリームを出す場合は少量に留めて、果物などをトッピングするのがおすすめです。

市販品のアイスクリームを購入する際には、「ラクトアイス」などではなく、「アイスクリーム」と記載されている商品を選びましょう。

アイスクリームの方が乳成分の含有量が多く、栄養を摂れるためです。

また、夏の暑い時期なのに高齢者が寒がっているという場合は、以下の記事も参考にしてください。

おはぎ

高齢者が食べやすいおやつは、おはぎです。

おはぎは、小豆ともち米が使われており、植物性のタンパク質と炭水化物をバランス良く摂取できます。

日本人に馴染み深いおやつであり、懐かしさや満足感を得られるでしょう。

また、小豆に含まれているポリフェノールは、抗酸化作用があるため、加齢による細胞の酸化を防止できます。

さらに、食物繊維も豊富に含まれているため、便秘に悩む高齢者にも推奨できる食べやすいおやつです。

高齢者が食べやすいおやつを選ぶ際の注意点

高齢者が食べやすいおやつを選ぶ際の注意点として、以下の3つがあります。

• 嚥下機能に合ったおやつかどうか
• アレルギー食材が含まれていないか
• 適正なカロリーに収まっているか

食べやすいだけではなく、注意しておくべきポイントもあるので、しっかり確認しておきましょう。

嚥下機能に合ったおやつかどうか

高齢者が食べやすいおやつを選ぶ際の注意点1つ目は、嚥下機能に合っているかどうかを判断することです。

食べやすいおやつとは言っても、高齢者の嚥下機能が著しく低下している場合は、食べられない可能性も考えられます。

以下の表は、高齢者の嚥下機能のレベル別に、適している・避けるべきおやつをまとめたものです。

嚥下機能	適しているおやつの例	避けるべきおやつの例
軽度低下	バナナ・カステラ・ヨーグルト	硬いクッキー・ナッツ類
中等度低下	プリン・ゼリー・牛乳寒天	粒のあるもの・パサつくもの
重度低下	とろみ付きドリンク・液体ゼリー	固形物全般

あくまでも参考程度にして、実際に食べられるかどうかはかかりつけ医に相談することをおすすめします。

アレルギー食材が含まれていないか

高齢者が食べやすいおやつを選ぶ際の注意点2つ目は、アレルギー食材が含まれていないかを確認することです。

以前は問題なかったおやつも、加齢によって新たにアレルギーが発症する可能性があるため注意が必要です。

アレルギーの恐れがある食材	具体例
卵	プリン、カステラ、蒸しパンなど
乳製品	ヨーグルト、アイスクリーム、チーズなど
小麦	カステラ、蒸しパン、クッキーなど
大豆	きな粉、豆腐を使った和菓子など
果物	特に桃、キウイ、メロンは口腔アレルギー症候群を起こしやすい

アレルギーが分かっている場合は、原材料や「同じ工場で〇〇を製造」などの表示を忘れずに確認しましょう。

適正なカロリーに収まっているか

高齢者が食べやすいおやつを選ぶ際の注意点3つ目は、適正カロリーに収まっているかどうかを確認することです。

カロリーが高いおやつを選んでしまうと、以下のような問題が発生する可能性があります。

• 食事量が減少する
• 体重増加や血糖値上昇のリスクが高まる
• 栄養バランスが崩れやすくなる

低カロリーなおやつを提供したり、高カロリーなおやつは2回に分けたりするなどの工夫が必要になります。

おやつはカロリーが高いものが多いため、注意しておきましょう。

高齢者が食べやすいおやつ 本記事のまとめ

本記事では、高齢者が食べやすいおやつを紹介しました。

ヨーグルトやバナナ、蒸しパンなど、さまざまなおやつがあるため、高齢者の好みに合わせて食べさせてあげましょう。

また、当記事で紹介した「高齢者が食べやすいおやつ10選」は、市販品も多くあるため、積極的に取り入れてみることをおすすめします。

そのほか、プリン・牛乳寒天・おはぎなどの高齢者が食べやすいおやつは、手作りもしやすいです。

ただおやつを食べるだけではなく、一緒に料理も楽しむことで高齢者の認知機能に良い刺激を与えられます。